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木には木の道、土には土の道

前回、気には方向性があるという話をしました。
気は生体では動き続けております。
この運動形式を「気機」といい、全身の上下内外のあらゆる場所を休みなく巡っています。そしてそのあらゆる場所で「昇降出入」が行なわれているわけです。

では具体例をあげます。
ざっくりと。

東洋医学的にいうと肺の臓は降ろす方に向かう働きが強い。
そのため、風邪をひいて肺の降ろす働きがうまくいかなくなると昇る作用が強くなるため、咳という症状になってあらわれます。

また、肝の臓は昇る方向に向かう働きが強い。草木のように上へ横へ外へとのびやかに気を巡らせる働きが肝の臓にはあると考えられています。
ストレスなどでイライラし、これが過剰に働き過ぎると、肝の臓が肺の臓を攻めたり、胃の腑を攻めたりするわけです。

その結果、風邪でもないのに咳が出たり、ストレスで胃が痛いという状況にもなります。胃の腑は降ろす働きをしている状態が正しいのですが、逆に働くと嘔吐という状況になりますし、肝と胃のバランスが悪い人は乗り物酔いしやすくもなるわけです。

ざっくりと説明しましたが、これらを理解するには東洋医学的な臓腑に対する考えを理解しておく必要がありますよね。
ここで説明した「肝の臓」というのは西洋医学的な「肝臓」を含んでもいるのですが、だいぶ異なるのが既にわかると思います。

次回以降それぞれの臓腑についても述べていこうと思います。
なるべくわかりやすく。他の話もはさみながら。





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by shinkyu--kaminari | 2014-07-14 20:30 | 東洋医学 | Comments(0)