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乗り物酔い〜その弍〜

では引き続き「乗り物酔い」について。

東洋医学的に説明すると言いましたが、詳細が書かれてある文献を僕は見つけられていません(苦笑)
その場合どうするか。
臓腑経絡学による生理現象、「乗り物酔い」による病理現象、そして自然界における現象からメカニズムを考えます。

その前に僕が所属している一般社団法人北辰会の、教科書的な役割を果たしている『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』という本には、基礎知識として記載されているので一応以下にあげておきます。

「車の臭いで酔ってしまう場合は、心神の問題がある。揺れによって酔う場合は、左右上下の気のアンバランスがもともとあるか、揺れによって気逆あるいは気陥によって気分が悪くなったりする。気逆が一気に起こった場合は、生唾が溢れてきて嘔吐しようとし、上り過ぎた気を降ろそうと自然治癒力が働いた場合には、便意を催す。」

心神(しんしん)といのがここではわかりづらいですかね。
「神(しん)」というものが何かを語ると、とても長くなってしまうので、ここでの意味を言っておくと精神・意識・思惟活動。
あらゆる精神活動は五臓に宿ると考えられていて、その精神活動を統括しているのが「神」であり、「神」が宿るところが「心」であるため「心神」と呼ぶのです。

左右上下の気のアンバランスというのは、積荷が偏っている船を想像してもらえばよいでしょうか。バランスがとりやすいのは下が安定していて、偏りがないことですよね?
この偏りというのは飲食や精神状態など様々な原因で起こりますが、上への偏りが強い場合により影響が出るように思います。

気逆というのは、気が逆に流れるわけですが、逆はここでは上に行くことを指します。
普段下に行くべきものが上に行ってしまう。または上に行くものが過剰になってしまう状態です。

気陥とは気が不足していることで、上に押し上げる力がない状態のことですね。

と理解しづらいことばを説明しましたが、イマイチよくわかりづらいと思います。
冒頭に書いたように、臓腑経絡学による生理現象、「乗り物酔い」による病理現象、そして自然界における現象から、自分なりの考えを交えて書きたいと思います。

次回に。


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by shinkyu--kaminari | 2014-09-02 20:30 | いわゆる… | Comments(0)