2014年 10月 02日
葛根湯医者〜其の弐〜
続きでいきます。
太陽病という主に病の初期の方剤である桂枝湯と麻黄湯、これらの中間としての位置付けで葛根湯が用いられた感があるわけです。
とりあえず葛根湯を出しておけば大きな間違いはないという意識。
未だにその考えが根底にあると思います。
落語で「葛根湯医者」というものが出てきます。
風邪にも、腹痛にも、筋肉の痛みにも、終いには付き添いにきた人にも葛根湯を出すという噺です。
藪医者のくだりとして使われますが、風邪以外のそれらの症状においても、ある状況においては使うことはあるので、実は名医という考えもあるようですね。
ただ、葛根湯をいろいろな病に使う場合、漢方の優れた先生は微妙な匙加減を行います。葛根、麻黄、桂枝、芍薬、生姜、甘草、大棗というものの配分をいじるわけです。
手を挙げれば医者と言えた、馬の糞ほど医者が溢れていると言われたこの時代、何でもかんでも葛根湯というように、考えずに出していた方が多かったでしょうね。
腰が痛いと言われれば、深く考察せずに腰に鍼するという人も現代にいますから。
腰に刺すことそのものを言っているわけではないですよ。
理由があり腰に刺すということもあります。
ちなみに葛根湯ではないですが、鍼でも多く使う場所というのはあります。
違う病で違う人だけど同じツボ。
もちろんこれにも匙加減があるのです。
ありがとうございます!
by shinkyu--kaminari
| 2014-10-02 20:30
| 東洋医学
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