2014年 11月 19日
脳震盪〜其の四〜
しっかりと指針を定めている競技団体では、脳震盪を起こしたら、その日は競技を中止するということは共通しております。
そして安静にして徐々に競技復帰。
では、鍼灸東洋医学としてできることはないのか?
もちろんあります。
そして鍼治療はするべきだと思います。
なぜか?
短期的な予防だけでなく、長期的な予防にもなるからです。
脳震盪は頭を揺さぶられることになります。
それは枢としての役割を果たす胆経という経絡のアンバランスをつくることになります。
そして、頭部において瘀血を形成すること。
このことが重篤な状態になる原因となります。
これらを改善するのに鍼は有効です。
しかし、これは医師の検査を受けずに鍼治療を行うべきと言っているわけではありません。
生命に関わることですから、脳を検査するということは大事です。
ただここで異常がないからといって大丈夫ということではなく、繰り返すこともあるので、もとの状態にしておくという意味で鍼治療をすることが望ましいと思います。
近年アメリカでNFLというプロのアメリカンフットボールの元選手数千人が、脳震盪のリスクを知らされないで、起こっても試合に出てていたことにより、後遺症が出たとして裁判を起こしたことがありました。
精神障害や神経障害が出たということです。
この全てが脳震盪によるものかは定かではありません。
しかし、瘀血における病症として精神障害というものはあるのです。
脳がどうなっているか、これは重要だと思います。
しかし、東洋医学では形より気を重視します。
それは画像上不可逆的に思えても、治ることもあり、画像上問題なくても、異常な場合があるということです。
以前師匠が脳挫傷によって意識が戻らず、医者がお手上げになった人を、鍼で意識を戻したことがあります。その方は今も元気です。
僕にそれをできるかと言われたら、現時点では無理だと思います。
でもそうなりたいと思い、日々研鑽を重ねております。


ありがとうございます!

by shinkyu--kaminari
| 2014-11-19 20:30
| いわゆる…
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