2015年 03月 07日
表裏という概念〜表の表と表の裏〜
東洋医学的に病を診る上で大事なものさしの一つに
「表裏(ひょうり)」という考えがあります。
病が表にあるか、裏にあるか。
表というのは「表証」とも言われ、わかりやすく言うと「風邪(かぜ)」ですね。
風寒邪を受けた場合、初期の症状である「悪寒、発熱、頭項強痛」
寒気があって、発熱していて、頭痛があり、項の強ばりがある状態。
この全てが揃わないこともありますが、その他に体表所見を合わせて、それに関わるツボに反応が見られれば、病が表にあると判断します。
病が裏にあるというのは、それ以外のもの全てになるわけですが、風邪が関与しないあらゆる雑病は裏証になりますし、風邪が治らず進行して、便や尿に変化が現れたものも裏証となります。
今回なぜこの表裏のことについて書いたか。
この表の中に、まだ裏には行ってないけど、表の中の裏という概念があることを疎かにしていたことに気がついたからです。
表の表、表の裏。皮毛と肌がそうですね。
麻黄湯であれば、皮毛に対する薬だから、表の表。
桂枝湯であれば、肌肉に対する薬だから、表の裏。
そこから発展した考えで、表の表に寒邪が入って、表の裏に熱邪が入った状況を察することも必要なわけです。
脈の状況も浮いて堅い脈の中に、浅いものと深いものを分ける。
さらに深い意識で診ることを忘れないように備忘録として記します。
ありがとうございます!
by shinkyu--kaminari
| 2015-03-07 19:30
| 備忘録
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