2020年 10月 15日
鍼灸というもの
「私はどこも悪くないんで、どこか悪くなったら行きますね。」
先日母親の知人からこんなことを言われました。
そこで
「いや、悪くなってからももちろん診ますが、そうならないように診ていくのが一番いいんですよ。」
ということを伝えました。
「未病治」
このことばを知ってはいても、それが鍼灸によってどのようになされるか、ということは認知されていないし、同じ流れとして認識されていないのだと思いました。
もちろんみんながそうだというわけではありませんが、明らかにそういう人たちはいます。
良い状態が白、悪い状態が黒だとしたら、いきなり白から黒になるわけじゃないですよね?
そんなデジタル的な転換をするわけではなくて、アナログ的に移り変わっていくわけです。
グレーゾーンがあるし、グレーの程度も違うわけです。
そのグレーを白に近づけておけば、黒になるということはありません。
それを鍼灸でやるということです。
清流は濁らず、なんて言います。
流れが滞ると濁る。
流れなくなれば水も淀むし、もともとなかったものが発生する。
自然も人も同じです。
筋肉に深く刺して奥を緩める、ということが鍼のすることではありません。
気を動かす。
停滞していたら動かす。
足りなかったら補う。
熱してたら冷ます。
そういう気の操作を行うのが鍼です。
まぁことばで理解するより体感することが一番ですね。
ありがとうございます!
by shinkyu--kaminari
| 2020-10-15 23:45
| 東洋医学
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