治療よりすべきこと

僕は鍼灸を生業としていて、鍼灸の良さを知っていますから、鍼灸は治療としてだけでなく、予防として、健康管理として受けた方がいいと思っています。

でもしなければいけないものではありません。

僕の理想としては患者さんが自分でできることはする。

そして自分で賄えないところだったり、気づけないところ、どうにもならないところを診ていく。

もちろん精神的に参ってしまい、何もやることができない、とか、肉体的にしんどいという人もいるので、ケースバイケースです。

だから、全く普段運動してなく、少し運動したり、気をつければ解決できそうな人を何度も治療に通ってもらおうとは思いません。

初診でそういう状態だとわかったら、まず動いてもらう。このコロナ禍でほとんど家から出ない人もいます。

そこから明らかに問題が出てきているなら、そこに対処してもらう。

それでも改善されなければもう一度来てもらう。

そうしないと鍼でその状態を改善できても、これからの長い人生を健康に過ごすことができなくなります。

大事なのはその人の健康。

なにも、走ったりジムでトレーニングしたりすることが運動というわけではありません。

歩くこと。

絶対的な基本です。

二足歩行の動物が歩かなくてどうしますか。

治療よりすべきこと。

そういう場合もあるのです。

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