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「病家須知」に学ぶ

「家庭の医学」という本がありますよね。

専門的な医学書ではなく、家庭に置いて、様々な病に対して、どういうものか、救急処置も書かれてあるような本。

この最も古いものと言われている本が江戸時代にありました。

発行されたのは1832年。

題名は「病家須知(びょうかすち)」

「病人のいる家、須らく知るべし」ということです。

書いたのは平野重誠という武士出身であり、多紀元簡という将軍の主治医に学んだ医者です。

今から15年ほど前に現代語訳版が出版されています。

その中に「看病人の心得」という項目があり、病人の飲み食いや坐臥の介抱、薬の服用をさせることだけを言うのではない、として三つの役目があると述べています。

そこで第一に言っているのは、「病気の兆候をつみとること」。

どういうことかというと、人は何においても悩みごとが気にかかり、気持ちが落ち込んだ状態が長く続くと、気血の滞りができるため、病を進行させてしまったり、別の病を作り出すことになる、ということです。

だから、看病で鬱屈した心を晴らすようにしなさいと。

これが第一に言われているところが興味深いですね。


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by shinkyu--kaminari | 2021-03-03 20:30 | 東洋医学 | Comments(0)