2023年 01月 16日
理路整然の中に、、、
初診において、主訴が何によって起こっているのか問診をし、体表観察を通して核心に迫って行くわけですが、主訴が発症したのは、これこれこういうことがあったから、と自分なりに把握してそのストーリーを話してくれる方がいます。
これはまさにその通りの場合もあるのですが、実は本人の意識にないことが原因のこともあり、なんとなく言う通りのストーリーで進めて行くと、あれ?と思うこともあるわけです。
先日いらした方は、テニスをやった翌日に片側の臀部から脚が痛くなったとのことで、普段と違う固いコートでやったことが原因だと認識していました。しかも寒かったということもあるかなと。
それが年末だけど、年始になっても多少良くなったが、やはり痛く、夕方から夜には楽になるけど朝起きるとまた痛くなっているとのこと。
ちょっと違う要因もありそうな感じです。
実は年末結構なストレスを抱えていたようなんですね。
この方は医師ですが、コロナ対応で大変だったようです。
ストレスが発症に関わっていそうで、動いてくると楽になる気滞の要素もある、というと、「肝」を叩けばいいのか、と初学者の先生だと思うところですね。
でも、脈的には下焦が弱い感じだし、ストレスを受けて弱いところに出てくるという面もあるわけです。
「照海」というツボに虚の反応があり、左右差が大きい。
鍼したところ劇的によくなりました。
理路整然と話されると、そんな気がしてくるのですが、しっかりと矛盾点を見逃さずに対応できれば、的確な判断ができると思います。
先入観を持たずにつきつめていく。
毎回できるように自戒の念も込めて書きました。
ありがとうございます!
by shinkyu--kaminari
| 2023-01-16 20:30
| 鍼の修行
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