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痹証(ひしょう)の腰痛

ふさがって通じない、ということを意味する「痹」

こう称される証があります。

関節が腫れたり強張ったりするのですが、多くは外邪の影響で起こります。

外邪とは外から受ける邪気。風、寒さ、暑さ、湿気、乾燥など。

朝からなんか腰が痛いなぁ〜、という原因がこういうことによる場合もあるわけです。

特徴としてまず挙げられるのが、スターティングペイン。

動作のはじめに痛むというもの。

これがあれば必ず「痹証」というわけではありませんが、疑う必要はあります。

逆にスターティングペインがないからといって「痹証」じゃない、とも言い切れません。

腫れがあり、痛みが強い場合、動作時じゃなくても痛みます。

1週間くらい前から痛みだし、歩いていたり、動かしているときは痛くないけど、座っているところから動き出したり、朝起きがけに痛む。

「最近ゴルフをやるようになったからかなぁ〜」なんておっしゃる患者さん。

それは情報としてインプットはしますが、本当にそれが原因かはわかりません。

最近といっても、聞いたら2年前から、ということだし。

ここ1、2ヶ月、家をリフォームしているから、それが完成するまで普段より狭いところで暮らしているとのこと。

あまり寛げてない。

それは原因になりそうと思ったけど、週末健康ランドのようなところでしっかり寛いでいるとのことで、どうやらあまり原因ではなさそう。

そうすると、この時期気になるのはエアコンのこと。

聞くと、寝るときは、奥さんは冷えるの嫌いだから、設定高めで自分のところには扇風機が固定であたっている。

さらに、会社のエアコンが壊れていて、動かないわけではないけど、朝は寒く、昼以降暑くなるようなコントロールが効かない状態だということがわかりました。

暑さ、寒さによる「外邪の影響」。ありそうですね。

診ると左の外関、左の申脈に冷えと発汗。
脈は浮緩。

痛みは左腰。薄いシートが覆っているような質感。

左の申脈に補法。

外関も温もり、ゆるい脈が締まりました。

起きて立ち上がっても痛くない。

めでたしめでたし。


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by shinkyu--kaminari | 2023-08-03 20:30 | 東洋医学 | Comments(0)