2025年 04月 11日
一般の人が鍼を買う時代??
「鍼って一般の人が買うことはできるんですか?」
先日ある患者さんからこのように聞かれました。
これはできないんです。
「円皮鍼」という貼るようなタイプのものは可能なんですけどね。
まぁなぜその方がそう思ったかというと、だいたい刺す場所は決まっているから、自分で普段刺すことで状態が良くなるんじゃないか、ということなんですよね。
一本の鍼を自分で刺すだけで、みんな健康な生活を送れる。
そう思っても不思議ではないと思います。
刺せない場所もあるけど、刺せる場所ならそんなに難しそうなものではないと。
これ、残念ながらそう上手くはいきません。
買えないから、ということではなく、仮に購入できても、もしくは僕が鍼を譲ったとして、同じ場所に同じ鍼を刺しても同じ効果は得られません。
なぜか。
同じように「とらえる」ことができないからです。
何を「とらえる」ことができないか、というと、「気」を。
たんに物理的に刺すことは可能ですが、そういう世界ではないのです。
どこまで「とらえる」ことができているか、それによって変化の幅も変わります。
そうじゃない、物理的な鍼をしている人もいます。
筋肉に刺して物理的に緩める、ということをしている先生ですね。
そのやる方だと対応できるものが限られます。
鍼というものの力を如何なく発揮させるには、「気」にアプローチする必要があります。
おもしろくも奥深い世界があるわけです。
この質問をした方は、一般人が鍼を買う時代がくる、と思っていたようですが、残念ながらやってこないでしょうね。
仮に買えても、思ったように効果が出ないことで、自然と買わなくなりますしね。
餅は餅屋です。


ありがとうございます!

by shinkyu--kaminari
| 2025-04-11 20:30
| 徒然に
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