カテゴリ:東洋医学( 145 )

人と自然と響きあう

東洋医学は自然をよく観察し、理解すること、感じることにより
発達した医学であります。
そしてもちろん人は大いなる自然の一部。
ですから、人は
自然の影響をよくも悪くも、大なり小なり、望むと望まざるに関わらず、受けるのであります。

当然といえば当然ですね。
暑ければ着るものを少なくし、寒ければ着こむ。
身体が熱傾向にある人は夏より冬の方が得意ですし、
冷え傾向の人は冬より夏を好むことが多い。
まぁエアコンによってコントロールされていると一概にそうとも言えないですが、、、

また、人は
気候だけでなく、気象の影響も受けます。
今、まさに来襲している台風などはその最たる存在ですが、
そういった気象の変化や気圧の高低による体調への影響を口にする人はとても多いです。
しかし、そのような影響はまったく受けないという人もいます。

なぜでしょうか?
これはそのとき自然界がどのようになっているかを理解するとわかりやすいです。

台風の近くでは上昇気流が起こっています。
暖かい水蒸気を海面から次々と吸い上げているわけでして、水蒸気が雲となり、空気が温められて気圧が低くなると、高低差が強くなるため風が強くなるというわけであります。

人に例えていうならば、気が上に上がる傾向の強い人、
それにより身体のアンバランスを生じている人、
このような人は影響を受けやすい。

逆にいうと、そうでなければ影響は少なくて済むわけです。

少ないという表現をしたのは、こういう人でも影響は受けているからです。
ただその影響は生理的範囲にとどまっており、病的にまでならない。

身体を流れる気にはそれぞれベクトル、方向性があります。
上に上がるのがダメというわけではなく、
上がるべきものが上がり、下がるべきものが下がる、
出るものは出て、入るものは入るといった昇降出入が上手くいっていればよいのです。そしてその「気」が停滞することなく動いて身体を巡っている。

だいぶ抽象的になってしまったので、次回、
気の昇降出入について具体的に述べていきたいと思います。




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by shinkyu--kaminari | 2014-07-10 22:58 | 東洋医学 | Comments(0)

望み診る

東洋医学における診察は
大きく四つの段階にわかれます。
「四診」とよばれ、
「望診」「聞診」「問診」「切診」の四つを指します。

今日はその「望診」について少し話します。

一般的には聞き慣れないこういった言葉を目にしたとき、あるいは耳にしたとき、
東洋医学の場合はまず漢字の意味を調べることをお勧めします。

「望」という字には、
①のぞむ。見えにくい遠方を見ようとする。また、遠くからながめる。
②のぞむ。まだかまだかと待ちわびる。得がたいものを得たがる。ほしがる。などの意味があり、
もともとの原字は、人が伸び上がって立つさまを表し、ないものを求め、見えないところを見ようとする意を含むとあります。(出典:藤堂明保・加納喜光 編 新漢和大字典)

深いですね。
「視診」とは違うわけです。ただ視ただけでは見えないものを診るのです。

身体がどのような状態かという目的意識をもって診るのですが、
凝視をするのではなく、望み診るのです。

患者さんはいきなり目の前に突然現れませんからね。
患者さんが扉を開けて入ってきたときから、東洋医学の場合、診察ははじまってるわけです。

「望診」はさらに、
「顔面気色診」「舌診」「爪甲診」「眼診」「毛髪診」などにわかれますが、
それについてもまたおいおい話していきます。

今日はこの辺で。

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by shinkyu--kaminari | 2014-06-28 23:27 | 東洋医学 | Comments(0)

病は気から

今日はよく耳にするこの言葉について。

「病気」の語源である「百病生於氣」(百病は氣より生ずる)というこの語は、
我々東洋医学を行っているものにはバイブルとも言える、「黄帝内経素問」という二千年以上前に書かれた本に記載されています。

語源を見ればわかると思いますが、たんに「気持ちから病気は起こるんだよ」という感じではありませんね。
もちろん、そういったことも含んでいるのですが、「気」に問題が起こると病になるということを言っているのです。
となると次に疑問が出てきますね。

「気」ってなに?

簡単にいうと、「身体の内外を流れる、目に見えないエネルギーみたいなもの」
その「気」が不足したり、滞ったり、
本来進むべきベクトル方向に行かなかったり(下に向かって行かなければならないものが上に行ってしまったり)すると病が起こるということなのです。

その原因となるものに、「気持ち」、つまり感情の過不足があったり、
睡眠や飲食の問題があったり、
気候の影響があったりするわけです。

いやーな気持ちになると、胸のあたりがもやもやとしてきませんか?
問題が解決するとスカッとしたり。

何となく伝わりますかね?

そして
その「気」の問題を解決するために鍼をするわけです。
道標や杖となるように。

紀元前にはすでに編纂され、二千年もの流れの中、今なお、英知の泉たる深淵なる東洋医学について、
今後、さらに細かいことについても、生活にそくしたわかりやすい言葉で話していこうと思いますので、わからないことがあったら、お気軽に聞いて下さい。

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by shinkyu--kaminari | 2014-06-26 23:16 | 東洋医学 | Comments(0)

百聞は一見に如かず

百聞は一見に如かず
百見は一考に如かず
百考は一行に如かず
百行は一果に如かず
とは、故事成語にありますがまさにそのとおり。

今日は鍼を刺すことについて

「鍼って痛くないですか?」
よく質問されることです。
鍼を身体に刺すんだから、痛そうに思うのは当然かもしれません。

でも、、、痛くはないのです。
なぜか。

痛くないように刺すからです(笑)

そんな乱暴なものではないのです。
もっともっと繊細なものです。

痛い部位に鍼をして中をグリグリいじる。
そういった深部に対して刺激をできるのが鍼のよさだと思っている方、そういう鍼灸師いると思います。
そこで響かせる。

でも、そうしなくても効くのです。
痛い極所に鍼しなくても。深く刺さなくても。響かせなくても。

患部として痛いところは結果であって、原因ではありません。
喉が痛いからって喉に刺しませんよ。

治療すると、気持ちいいと言う方は多いです。
どんな感じかというのは、口で言葉で説明するのはとても難しい。
というより無理ですね。
ひとりひとり受ける感覚は違います。

例えば僕自身が、僕の鍼の師匠の鍼を受けたとき、お腹が三倍くらいに膨らんだ経験があります(笑)
まあ、実際には膨らんだ感覚ですね。
ちなみに鍼したところは頭です。

身体がよい状態に変化していくというのは、気持ちいいものです。
鍼はその道標ですから、痛いものではありません。

安心して受けてみて下さい。

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by shinkyu--kaminari | 2014-06-23 23:15 | 東洋医学 | Comments(0)

月のころはさらなり。

今日は月の話。

東洋医学では、身体を、大いなる自然のなかの一部と捉えます。
したがって、患者さんの身体も、
その日、そのときの大いなる自然、天候気候、世界の情勢の一部であるが故に
治療においても、ただ、その患者さんの症状だけを診るわけではありません。

地球は太陽と月に少なからず影響をうけていますから、
ひとの心身も太陽と月の影響をうけています。

今日は太陽暦でいうところの六月十七日。
太陽暦ではもうすぐ夏至(太陽黄経90度)ですね。
[夏至]とは、二十四節気の一つで、
北半球では太陽が最も高く、昼間の時間が最も長くなる日。
天文学的には、太陽が黄経90度の点を通過する時。
菖蒲が咲き始め、半夏(烏柄杓)が生えてくる頃であります。
東洋医学的には、一年のうちで最も陽気が高い日となります。

さて、月暦でいうとこの六月は
満月が十三日
新月が二十七日
月の暦でいうと、ひとの心身に最も力を及ぼすのが満月です。
ひとの心身は月の満ちるにあわせて気血が旺盛になるわけです。
弱っている身体は
満月の力を借りて症状が軽減しますし、新月のときには月の助力がないので症状が悪化する場合すらあります。
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この本の月についての言葉は、なかなか参考になると思います。

太陽の去就、月の満ち欠け、潮の満ち干きは、波のうねりのようにあらわれますが、
西洋流の力学では
極大、極小の極地が重視されております。
それに対して、東洋医学の陰陽論では
[坤][復][臨][泰][大壮][夬][乾][こう][遯][否][観][剥]という12の位相のうち、
極小からの立ち上がりは[復]という位相であり、他の11の位相とともに重視するとあります。

往々にして、自然の大きなうねりの波のような力の位相において、ぴたりとした極小、極大の極地ではなく、すこし間をおいた[復]の位相で影響があらわれていることを鑑みて、
満月や干潮の極地点よりすこしひいたところでの影響をもみていかねばりますまい。


天の太陽と月とともに変化し続ける心身とむきあい、
その症状の揺れ幅も考慮して治療できるのが
悠々とした東洋医学のよいところだと思うものであります。

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by shinkyu--kaminari | 2014-06-17 22:22 | 東洋医学 | Comments(0)